お知らせ

「インリアル・アプローチ」という療育

現在、『みらい』での療育の基本はABA(応用行動分析)ですが、音声言語での療育が難しいお子さまに対して「インリアル・アプローチ」という方法で療育をしています。

始めたころは、他者に興味を持つことが難しかったお子さまが今では、支援者と一緒に机上で課題に取り組むことができるようになり始めました。音声言語も少しづつ出てきて、色々な形でお子さまからの発信が続いています。

 現在、2歳のお子さまにインリアル・アプローチで療育を実施しています。3人で療育していますが、(贅沢な話ですね)少しずつ信頼関係もできてきて、ノンバーバルですが、コミュニケ―ションが取れるようになってきています。机上に知育玩具や学習課題を置いて待っていると、時々机上の課題を少ししてはすぐに他のところに行っています。連絡帳を書いていると、「何しているの」とばかり顔を覗き込むようにしてコミュニケーションを取ろうしてくれています。他者への興味が湧いてきたところです。私たちも、ミラーリングで関わっています。お子さまのペースに合わせることで、自然な形で信頼関係が生まれ安心安全な環境がで過ごしていることを実感してくれています。まだ言語活動には難しいところはありますが、おうちでは少しずつ発語が出てきているようです。

もし、お子さまの言語発達でご心配なことがあれば伊丹市の「児童発達支援 みらいPlus」にご相談ください。

 

「インリアル・アプローチ」とは

インリアル・アプローチとは、ことばの発達に遅れのある子どものためのコミュニケーションアプローチです。

ことばだけでなく、ジェスチャーなどもコミュニケーションの手段(ノンバーバルコミュニケ―ション)として取り入れられています。

インリアルの基本的な考え方

1.自由な遊びや生活のなかで、自然な形でコミュニケーションを楽しむ

2.何かを無理やりやらせたり、ことばを言わせようとしない

3.子どもが自発的に遊びに取り組んだり、自分からやりとりできる力を育む

ことばは、無理やり教えるものではなく、大人との相互的なやりとりの中で育まれていくという考え方です。

自由な遊びや生活場面のなかで、コミュニケーション行動を増やし、ことばを引き出していきます。

基本姿勢「SOUL」

インリアル・アプローチでは、以下の基本姿勢「SOUL」を守ることが重要になります。

Silence:子どもが場面に慣れ、自ら行動を始められるまで「静かに見守る」

Observation:何を考え、何をしているか「よく観察する」

Understanding:子どものコミュニケーションの問題について「深く理解する」

Listening:子どものことばやサインに十分、「耳を傾ける」

 

 

2022.03.14